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タップ穴検査、熱処理品質検査、渦流探傷等様々な非破壊検査に多くの実績

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2021.12.02

コラム

【熱処理品質検査】現状の課題を考え、不良流出を防ぐ

熱処理品は重要部品であることが多く、その品質は試験機を用いた抜き取り検査、画像や目視による外観検査などにより保障されています。
各社万全な対策を取っており、不良が流出する可能性はそう高くありません。
しかし、もし現在の検査方法に課題があり、その問題が見落とされているとしたら。

この記事では熱処理品質検査の課題を考え、その解決策をご紹介します。

 

抜き取り検査の問題点

 

熱処理品質の検査に広く採用されている抜き取り検査では、一定の間隔で製品を抜き取り、その検査結果を判定基準と比較してロット全体の合否を判断します。
本来徹底した品質保証ということであれば全数検査が望ましいところですが、破断や破壊を伴う事から一定数に限定して行われます。
しかし、製品一つ一つの品質を検査しないということは、検査に合格したロットの中に不良品が含まれている可能性があるということになります。
生産設備の条件異常が原因で生じた不良は、連続してロット内に混入している可能性が高く、定期的に実施される抜き取り検査で見つけることはそう難しくありません。
対して、異材や工程飛びのように続けて生産されることがまれな不良品が、一つ二つロット内に紛れ込んでしまったとしたら、検査される事なく合格ロット内に混入したまま流出することも考えられます。

抜き取り検査においては、設備の異常でできた不良品を見つけることが出来ても、突発的に混入してしまった不良品の検出は難しいと考えられます。

 

外観検査の問題点

 

熱処理品を全数検査する方法は画像や目視による外観検査が一般的です。しかし、熱処理品はその品質を外観上で判断することが非常に難しい製品です。

外観検査における3つの課題を考えます。

 

① 「外観に違いのない不良」は判別できない

外観検査では見た目に良品との違いがなければ判別できません。
例えば、「工程飛びによる未焼き品」なら、色の変化がないため見分ける事が容易です。ただ、すべての不良に明確な焼き色の違いがあるとは限りません。
外観では見分けられない「不良品」が混入する可能性も大いに考えられ、外観検査での不良流出対策は万全とは言えません。

② 判定基準があいまい

外観検査は色の濃淡で不良品を判別します。しかし、色の違いがどのように品質に影響するのか判断することは難しく、明確な判定基準をもつことはできません。また、品質とは関係なく、材料ロットの違いや外的要因でも色味は変化します。
「色が違うから品質に問題がある」では品質の判定基準として非常にあいまいです。

③ ヒューマンエラー(目視検査)

外観検査と言えば、目視検査が一般的ではないでしょうか。しかし、人が携わるならそこには人為的ミスが発生するリスクも考えなくてはなりません。
現在の高い生産技術において不良品が生産される事自体そう多くないでしょう。その何千個、何万個に1個出るか出ないかの不良を人の目で見つけるのは簡単ではないのです。
また、思い込み、注意力の低下、未経験等、人はあらゆる要因に左右されその判断力を鈍らせます。
「検査員が目視検査後の箱詰め時に不良品を誤って混入してしまった」。そのような事例も少なくありません。

 

解決策とは

 

上記に挙げた問題を解決するには金属組織の状態を全数検査することが必要と考えられます。
さらに、検査を自動化することでヒューマンエラーの抑制にも繋がります。

● 全数検査を実施する

● 外観ではなく金属組織の状態を確認する

● 検査を自動化する

 

【渦電流式熱処理検査器】なら全数非破壊で検査できる

 

渦電流式熱処理検査器なら「製品を破壊することなく全数検査する」ことができます。
また、外観上の違いではなく「金属組織内部の状態が良品と異なっているかどうか」を検査します。
その特徴から熱処理品質を検査するのに非常に適した検査方法と言えます。

 

渦電流式熱処理品質検査器のメリット


● 非破壊検査により全数品質の確認ができる

● 金属組織内部を検査するため、外観では判別不可な不良も検出できる

● 水、油に強くインラインに適している

● 合否判定に閾値を設定するため明確な判定基準を設けられる

 

マイクロフィックスは熱処理品質全数自動検査を提案致します。
多くの実績と経験がございます。

 

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